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~kemnpusの気紛れ日記~ 仕事柄更新・レスが遅れる場合があるけど許してネ


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8月8日 夏・皿うどん物語

仕事の合間、○ンガーハットに立ち寄り腹ごしらえ。
夜10時近いが大通りに面しているせいか相変わらず繁盛している。
まだ片付いてないカウンター席になんとか座った。
迷わず大好きな皿うどんを注文する。
お酢をたっぷりかけて食べると美味いんだ、これが。
「かしこまりました、皿うどんおひとつですね?」
と言い終わると若い男性店員は丸見えの調理場に向かって「皿1枚入りました!」
「ふっ」と軽くため息をつき俺はネクタイを少し緩める(←ハードボイルド小説か!)

一人でこういう店に入って、カウンター越しに調理場を見るのが好きだ。
普通の家庭では見慣れない機材・器具、
そしてめまぐるしく動く調理人の作業手順。
「ふ~ん、こうやって僕の食べるものが出来上がるんだ」
ある種工場見学みたいな興奮がそこにある。
もちろん見たくないものにも遭遇したりもする。
あ、チャーハン冷凍だったんだ…とか。
自分は座って休憩、目の前の人は忙しいという優越感、
そんな心理的癒し効果も否定できない(笑)
「それはひょっとして僕の?…違った」なんて一人で一喜一憂して待っている。
8月8日 夏・皿うどん物語_c0128722_1362214.jpg





注文して程なく、何かが下の方でヒラヒラしてるのが視界に入った。
ん?と下を見ると、左側から紙切れを持った誰かの手が伸びてきて、
ホレッ、ホレッとそれを差し出している。
僕にだ。
左を見ると50歳を過ぎたかという見知らぬおばさんがいた。

「あ・げ・る」

おばさんは声に出さない声でたしかにそう言った。
ちょっと戸惑いながら受け取ってみるとそれはクーポン券だった。
「皿うどん 100円引き」
「おお!」と喜んでおばさんの方を見ると、
指を1本唇にあて「シーッ」のポーズ、そしてウィンクした。
「お店の人にはナイショよ」という意味。
あげたおばさんも何やら嬉しそう。
席ひとつ置いて離れているので会話するには少し困難だ。
わざわざ隣に移るのも変だ。
僕は軽く会釈してそのクーポン券をゲットした。

通りすがりの男と女が秘密を胸にしまい、言葉も交わさず皿うどんを食べるの図(笑)
お互い食べながらついニヤニヤ。
そうやって暑い夏の夜は過ぎていく…。
by kemnpus-ken | 2007-08-08 12:21 | B級グルメ