~kemnpusの気紛れ日記~ 仕事柄更新・レスが遅れる場合があるけど許してネ


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The Long And Winding Road…Naked

先日観たドゥービーの特番内のインタビューで矢沢永吉が言っていました。


彼らと一緒にツアーを周った時、テープを渡しながら彼らにこう頼んだのね。

”これさぁ、もう10年以上も前の俺の曲だから音とかアレンジとかちょっとアレなのさ。
でも俺のファンにとってはすごく大切な曲だからライブでやると盛り上がるのね。
ちょっと聴いて演ってみてくんないかなぁ、恥ずかしいんだけど ”

昔の自分が照れくさくて言い訳してる俺がそこにいたのね。
でもそれを聴いた彼らは言ったよ。
”いい曲じゃないか、やろうよ!”
彼らはアレンジや音質じゃなくて、その曲自体の良さを感じてくれたんだ。
そうなんだよね、当時は当時なりに本気で熱いものを注いでいたし、それが最高の俺の曲だったはず。
彼らはプロだからそこをちゃんと感じ取ってくれるんだ。
自分が恥ずかしかったよ。

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ビートルズのアルバムに『LET IT BE』というのがあります。
ファンならよくご存知だと思うけど、メンバー間に不和な空気が流れる解散間近の彼らがスタジオセッションをして結局は途中で投げ出してしまった音源、これを編集してアルバムとしてリリースしたものです。
既に解散してしまったビートルズのメンバーは編集にほとんど関与せず、ソロ活動や家庭・メンバー間の裁判に忙しい彼らは過去のこの音源に興味すらなかったようです。
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そのアルバムの中に収録されてる名曲のひとつにThe Long And Winding Roadがあります。
ポール・マッカートニーによって書かれたこの曲、ポール独特の甘いボーカルとピアノの旋律が美しい珠玉のバラードです。
プロデューサーにフィル・スペクターを起用し大胆なオーケストラアレンジが施されオーバーダビングされています。
個人的にはいかにも70年代のムーディな雰囲気が出ていてとても好きなアレンジです。

これもファンならご存知、ポールはそれが気に入らなかったんですね。
「あの曲はもっとシンプルな曲だったのに台無しにされた」と方々のインタビューで語っていました。

なんでそんなこと言うんだろう?
その後彼が出した「007/死ぬのは奴らだ」(Live And Let Die)だってジョージ・マーティンによるアレンジのオーケストラがド派手に入ってるじゃないか。
「いい曲だなぁ」と思ってるファンの一人として残念だった。

実はジョン・レノンも自分の過去の作品を卑下することが多い。
いきさつがどうであれ最終的に耳に届いた音が彼らの作品であって、リリースしといて今更それはねえだろう!っていうのが本音。
過去は最悪、今の俺を見てくれ。
それがアーチストというものなのかも知れない。
そんな彼らも人間らしくて好きなんだけどさ。
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ポールは後年『Let It Be - Naked』というアルバムで「本当はこうしたかったんだ」というのを具体化してしまった。

”ちっ、我が子をほったらかしにしてたくせに”

くれぐれも誤解を与えたくないのは、僕はこれでも今もビートルズの大ファンです。
この『Let It Be - Naked』のリリースは正直興味ある出来事でした。
しかし同時に足を踏み入れることにためらいましたね。
だから実はまだ聴いてません。

それはこういう事例とよく似てる気がします。
スティーヴン・スピルバーグは大ヒット映画『E.T.』を「あの頃は技術がまだ…」「忙しくて雑だった」「資金が足りなかった」などと言いながらメインキャラクターE.T.を最新CG技術を使って表情豊かな顔と挿げ替えてしまった。
リメイク版の滑らかなE.T.の顔の動きは当時映画館で感動した時とは別の物になっていて違和感を拭えず、「あれは魔法じゃなくて作り物だったんだよ」と言われたみたいでむしろ興ざめしてしまった。

問題は僕らが既にその作品に夢中でその「魔法」すら感じている場合です。
作った本人は公開時制作会社と意見の相違があったとかクリエイターとしての意地で創り直したとかいろいろ言う。
でもそんなのは受け手側から見れば作り手の単なるブレに過ぎない。
良かれと思い創り直した作品に観る側が感じる思いは喪失感の方が多い気がします。
そこに居なかったはずのジャバ・ザ・ハットは登場しなくていいんだよ、ルーカス君。

「Let It Beの編集の時僕はそこに居なかった」なんていうのもそれと同じなんだ。
不本意であれポールがそこに居なかったがゆえ生まれたサウンド、これはこれで真のビートルズの姿であり動かせない史実だと思います。
新バージョンのThe Long And Winding Roadに興味は無いわけじゃないけど、俺はあえて生まれ変わりを望んでもいないからなぁ。

これはストリングスアレンジを加える前のフィルムバージョン。

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by kemnpus-ken | 2009-10-05 19:17 | 音楽