~kemnpusの気紛れ日記~ 仕事柄更新・レスが遅れる場合があるけど許してネ


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INTO THE WILD

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(2007年 Paramount Vantage )
監督:ショーン・ペン
主演:エミール・ハーシュ
原作はジョン・クラカワーのノンフィクション小説『荒野へ』。

裕福な家に生まれ、多くの物を与え続けられたクリスは大学を優秀な成績で卒業した。 しかし彼は貯金を寄付し、カードを切捨て、車を乗り捨て札を燃やし、本当の自由を求めアラスカへ旅に出た。



放浪とは若いうちにかかりやすい”はしか”のようなものか?
果たして彼は純粋なのか、愚かなのか?
この映画の感想は、作品を観る人の年齢・性別・生い立ち・現在の自分の置かれてる立場によって大きく分かれるでしょう。
青臭いとか若気の至りと冷ややかに非難するのは容易いと思います。


かくいう自分も昔、抑え切れない衝動に駆られて旅に出たことがあります。
学校を卒業してせっかく就職した会社を辞め、僕は疲れ切っていました。

僕がとりあえず向かったのは横浜より西。
太平洋沿いに四国や九州を目指し、南は宮崎から日本海に沿って折り返してきた。
そこが気に入れば2泊も3泊もして留まった。

映画の主人公を見ていると生い立ち・強さ・旅のスケールは天と地ほど違う。
しかし心に吹く葛藤や嫌悪感など根底にあるものはどことなく共通点も多い。
今までかかわってきた人々・社会から隔絶した状態に身を置き「究極の自由」に包まれたい。
逃避行為であることは作者も認めており、どことなく似通った「ぶっ壊れ人間」的にはその衝動は痛いほど共感します。
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僕が三菱ミラージュに野宿セット一式を積んで旅に出たのが92年の夏。
偶然にも原作者がアラスカの原野を彷徨っていたのと同じ年でした。
カメラは中古で買ったCanon AE1。
まだ携帯電話なんか誰も持ってない時代です。

僕が作ったルールはこんな感じ。

1.行き先は決めない、行ける限り遠くまで。
2.期限を決めない、あらゆる節約をしながらできるだけ長く旅を続ける。
3.基本的にテントないし車中泊。食事は自炊。贅沢は敵だ。
4.家族・友人・彼女との連絡は一切絶つ。
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特に4.の「連絡を絶つ」は重要だったが、一方で出掛ける前から色々な問題が生じた。
特に両親の反対は強く「毎日一回は電話を入れて何処に居るか報告してくれ」と言われた。
彼女とはお互い毎日でも一緒に居たかった時期だけど、
不思議なことに何故か距離も置きたかった。

「自分の戻る場所」「帰りを待ってる人々」の存在がすごく重荷で、前に進む足かせとなる気がしたから。
すごく嫌だったんですね、そういうの。
結局彼女には時間をかけて説き伏せ、両親には仕方なく”何度か”連絡は入れた。
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自然の中でたっぷり時間を使っていろんな事を考え、自分の不器用さに嘆いたり。
全裸で誰も居ない月夜の海を泳いだりもした。

思わぬ拍子に感傷的になる事も多かった。
うまく表現できないけど、旅の間の自分は心が研ぎ澄まされていたような気がします。
例えば四国の浜辺で寝そべって星空を眺めていてラジオから突然プロコル・ハルムの「青い影」が流れてきた時、なんだか抑えられない感動に包まれたりして。

目にした物・耳にした音に全てを忘れて全身ピュアな状態で感動する。
映画の主人公もきっとそんな「心の解放」を求めていたんだろうな。
そう思われる場面が映像の中にも多々登場します。

行く先々で案外頻繁にゲストが現れ、テントを並べ一緒に食事したりビールを飲みながら夜遅くまで語り合ったりもしました。
バイクで日本一周してる若者とか、釣り人なんかが多かったな。
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旅は突然終わる。

途中で39度近い熱を出しテントの中で寝込むアクシデントもあった。
節約してるとはいえ走ればガソリンも使う。
準備した資金が予想以上の勢いで乏しくなっていく心配もありました。
この種の旅に自動車を使った事は最大の失敗だった。
(映画の主人公は早くにそのことに気付いて途中で車を捨ててしまった)

でもある時あっけなくも突然「帰ろう」と思うようになった最大の理由は…
これまた映画の原作者と同じ事を考えていたことに驚いてしまった。
同じ理由が帰るという行為に「希望」をスイッチさせたのです。

そして主人公にも僕にも描いていた想像とは違った運命が待っているのでした。
結果として後悔なんかしてないけどね。
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by kemnpus-ken | 2009-09-11 15:29 | 映画