~kemnpusの気紛れ日記~ 仕事柄更新・レスが遅れる場合があるけど許してネ


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『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(2008年)

最近妙に連赤づいています。
「連赤」とは「連合赤軍」のことです。

中でも役所広司主演の映画『突入せよ! あさま山荘事件』(2002年公開)は記憶に新しい。
その原作者で事件の警視庁警備担当幕僚長だった佐々淳行氏の『連合赤軍「あさま山荘」事件』(文春文庫)も読みました。
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それだけでは留まらず、いろんなところで”連赤”は出没しました。
たまたま手に取った『ミュンヘン 黒い九月事件の真実』(角川文庫)では、連鎖するイスラエルとパレスチナの報復合戦の中で、ハイジャック実行犯として日本赤軍のメンバーの名前が登場して驚いた。(彼らはアラブ側のテロ行為に協力していた)
映画『クライマーズ・ハイ』でも群馬県の新聞社で古参記者の”武勇伝”として「連赤」という単語が頻繁に出てきた。(あさま山荘事件に至る直前、大量リンチ殺人を行ったのが群馬県の榛名山のアジトだった)
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別に僕自身が政治的意志があってそうしているわけではなく、メディアでのひとつの流れとして”彼ら”の露出が多くなってるのも要因でしょう。
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時代を象徴する事件のひとつとして「あさま山荘事件」は多くの人々の記憶に刻まれているようです。
連日テレビで生中継で伝えられる銃撃戦は想像するにセンセーショナルな出来事だったでしょうね。
でも僕自身に関してはあの事件があった1972年2月はまだ6歳、しかも父親の仕事の関係で日本にいなかったためどうもピンとこない。

「連合赤軍」っていったい何者?
「連合」って何?
そもそも彼等は何がどうなって雪深い2月の長野県の山荘に立てこもることになったのか?
なぜ交番を爆破したり銃を奪って武装化するのか。
なぜ大勢の同志達を集団リンチで殺害しなければならなかったのか。

しかし映画『突入せよ! …』を観ても原作本を読んでも警察側(体制側)やマスメディアの視点から描かれたものであって、早い話当時の緊迫したテレビ中継を観ている擬似体験しかできない。

「連合赤軍」っていったい何者?

そんな疑問は依然として斜面の山荘の中に不気味に隠れているままでした。
パズルの一角がどうしても埋まらない。
それを晴らしたのが最近観たこの映画でした。
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『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(2008年公開)
監督:若松孝二
出演:坂井真紀、ARATA、並木愛枝、地曵豪、佐野史郎ほか
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3時間を越える長い作品で、60年代の安保闘争~学園紛争を経ながらひとつの組織が極左思想に走り過激派グループへと変貌していく様、そして大勢の同志が次々と検挙され「闘い」から「逃亡」「破滅」へと向かっていく過程での人間模様がドキュメンタリータッチで淡々と展開していきます。
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「この非常事態に化粧をするとは何事か!自己批判しろ!」
「お前がこうだからこうなった!制裁を加える!」
山中に潜伏しながら警察の捜査網にどんどん包囲されていく中、八方塞がりの集団心理はやがて身内(同志)への疑心・制裁、そして虐殺へと暴走していく。
中には「美人だから」という嫉妬だけで殺された女性メンバーもいる。
榛名山のアジトだけでも12人殺した彼らに同情の余地はないが、呪縛の淵に落ちて自制が利かなくなった加害者も何だかとても痛ましい。
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制裁に怯え次々と起こるメンバーの脱走、検挙、そして自らのリンチ殺害によって数えるほどの人数になった彼等は捕まった仲間による自供に怯えアジトを破棄。
逃走中分散した一部のグループが警察に追われながら「あさま山荘」へ逃げ込んだのです。
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『突入せよ! …』では山荘の中にいったい何人武装集団がいるのか、武器はどれぐらい所持しているのか、そして人質となった山荘の奥さんは無事なのか?そういった「見えない敵」との戦いの不気味さが描かれていました。
本作品では逆に山荘の外の様子を一切描かず、犯人達が閉鎖空間で高圧放水や鉄球による破壊、次々打ち込まれるガス弾に怯え応戦する様が描かれています。
ふたつの作品が非常に興味深い対比関係にあることが判ります。
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「連合赤軍の行動を美化しようとしている」「史実を曲げてる」などお馴染みの批判も集中している作品ですが、個人的にはある程度のフィクションを加えているとはいえ良く出来ていると感じました。
「良い」も「悪い」もなくドキュメンタリーに終始する事で中立的な視点で描いてることに好感を持てました。
ひとつの時代を検証する上で、こういう角度からの映像作品があってもいいのでは?と思います。
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by kemnpus-ken | 2009-06-04 15:03 | 映画